スタイリッシュでおしゃれな作品を作り続ける陶器職人
1975年愛知県生まれの陶芸家、大江憲一(おおえのりかず)さん。愛知県立瀬戸窯業高等技術専門校出身、多治見市陶磁器意匠研究所を経て1999年に独立と同時に工房を構える。スタイリッシュさと家庭的な優しさの両面を持つカッコいいデザインが多く揃い、同世代のファンが多い陶芸家です。
師匠にはつかず独自のスタイルで陶芸を極め、ひとつひとつの作品に愛情を込めながら作り上げた作品が揃います。
「タタラ」で作り上げた一つひとつ異なる表情を持ったうつわ達
大江さんのうつわは、「タタラ」と呼ばれる技法で作られており、高台がないので縦の収納スペースを取らないラフな軽やかさと見た目が特徴です。
また釉薬は底面まで掛けられており、他にあまり見ない、大変手間をかけてつくられたうつわが揃います。
タタラ技法で作ると、どうしても「歪み」ができてしまうゆえ、多少の「がたつき」が見られるときもありますが、その「歪み」がうつわの顔となり、一つひとつ異なる表情を持ったうつわが生まれます。それが大江さんのうつわの最大の持ち味と特徴と言えるでしょう。
遊びを取り入れたこだわりの
デザイン性
大江憲一さんの作品は、手作業の良さが伝わるデザイン性が特徴。既製品のような全ての寸法が取れたものではなく、しのぎの幅やゆがみができるのも手作りだからこそ。ひとつひとつ顔の違う作品が出来上がり、自然と愛着が持てる陶器が皆さんの手に渡ります。
そしてところどころに遊びを取り入れているのも大江憲一さんのこだわり。その遊びごころが目に留まり、手に取りたくなる作品が揃います。
また家庭料理との相性が良いものが多いのも人気のポイント。実際に料理をする作家本人がメニューと合うお皿の厚みや軽さを重視して作り上げることで、機能性の面でも優れた作品が並んでいます。