藤山窯について
昭和48年設立の藤山窯。美濃焼の産地である駄知町にて、20歳からこの道に入った加藤さんが、現代のライフスタイルに合うようにと種類豊富な大きさの器や、肌触りにこだわり、親しみやすい器を作っています。積極的に日本各地に出向きお客様と直接話す機会を大事にし、お客様の声も活かした器づくりをしています。
山と渓流に囲まれた岐阜県土岐市駄知町は、室町時代からの伝統ある美濃焼の産地です。1860年に駄知町でどんぶりを焼いたのがきっかけとなり、今ではどんぶり生産日本一の町となりどんぶりの街として知られています。
ほんのり見える土の風合い
手彫りの鎬ならではの感触
丁寧に彫られている縞模様は、鎬(しのぎ)とい技法です。成型をした後に道具を使って土の表面を削り取ることで筋ができます。それが模様となり温もりのある質感に。藤山窯のうつわは、細い鎬・太い鎬と二種類あります。
細い鎬はシャープな印象に。洋食とも相性抜群です。太い鎬はより温かみのある雰囲気に。全て手で彫っているので、土の少し立っているところが手作りならではの感触となります。量産だとこの感触は生まれません。加藤さんはこれまで何十万回も彫ってきました。釉薬が溝に流れ込 む事でほんのり見える素朴な土の色が鎬の技術を際立たせています。
素材の彩映える美味しい食卓に
生活の一部になるような存在の器作りを心掛けている藤山窯の器。あくまでも「食器」として、「食があっての器」と加藤さんはいつもお料理を乗せた時の器を意識しています。土肌をうっすらと感じる質感と素朴な色合いは、どんなお料理にもぴったり。和洋折衷、使いやすいと沢山の方に親しまれています。