木と人の暮らしの橋渡しを担う、工房アップルジャック
吉野杉や、吉野桧、桜など、地元の木材を使った木器を生み出し続けているのが、アップルジャック。最高品質の木のぬくもりを、生活の中で身近に感じることができる製品を作っています。
工房名である”アップルジャック”の由来は、「防空警報」の通称。工房の設立者である小林さんが、航空自衛隊で戦闘機の修理をしていた経歴をもつ、大の飛行機好きであったことから名付けられました。
最高品質の銘木が育つ地、吉野郡川上村
“日本の三大人工美林”と称される、吉野林業の発祥の地として知られています。
厳しい寒さの中、清らかな川の水の恵みを受けて成長していく川上村の吉野杉。この土地ならではの雨と霧の量、そしてまっすぐに生える杉の根に適した土壌があります。そんな恵まれた環境の中、長い年月をかけて人の手で大切に守られながら育まれる杉は、まさに最高品質と名高い銘木へと育つのです。
バランスよく刻まれた細かい年輪は、木材に美しさと強さをもたらします。まさに、自然の芸術品といえる美しい木目。そして、建築物の礎となる「構造材」としても好まれるほどの強度を備えています。
しかも吉野杉の材質は、強いながらも柔軟性に富んでいるため、加工した際には美しく丈夫に仕上がるのです。
ツギハギはしない。木の魅力を”まるごと”製品に
たとえば、薄い木のコップの場合、その多くは板を張り合わせて作られているもの。しかし、アップルジャックでは、ひとつの木材をくりぬくことで、ひとつのコップを作り出します。
切り出した筒状の木材に轆轤(ろくろ)で丁寧に刃を入れ、中を削っていくのです。
木の表情をそのまま活かすため、余計な細工は一切なし。吉野杉の年輪が紡ぎだす自然のままの美しさ、香り、触感を味わうことができます。
素材の上質さ、熟練の職人の技があるからこそ、ここまでのシンプルさを極めることができるのです。
この繊細な削りの工程を経て、最後にはやすりを使った仕上げの作業へ。様々な種類のやすりを用いながら、なめらかな触り心地へと整えていきます。
最高品質の吉野杉を、贅沢にまるごと使うことで出来上がる、継ぎ目のないなめらかなコップ。手で包み込んだときに、スッと肌になじむようなあたたかさがあります。
木の表情をそのまま活かすため、余計な細工は一切なし。吉野杉の年輪が紡ぎだす自然のままの美しさ、香り、触感を味わうことができます。
素材の上質さ、熟練の職人の技があるからこそ、ここまでのシンプルさを極めることができるのです。