Q1 埃の舞い上がりが気になります。
江戸箒と棕櫚箒のいずれも、小さな綿埃やペットの毛の舞い上がりを完全に防ぐことはできません。箒の性質上、掃き掃除のみでほんのわずかなゴミまですべて取り去ることは難しいので、掃き掃除の後に雑巾やティッシュなどで拭き掃除を行うことで、埃やゴミを取り去るのがおすすめです。
箒での掃除は、埃やゴミを完璧に取り去ることよりも、騒音や空気を汚すことなく、座敷やフローリングも傷つけないやさしさが魅力です。簡単な拭き掃除と合わせることで、いつでもどこでも気軽に使えるという箒の長所をより活かすことができます。
Q2 外で使ってはいけませんか。
棕櫚箒、江戸箒はともに天然の植物性油脂を含んでおり、このためフローリングや畳などで使用したときに自然なツヤ感を出すことができます。外での使用ももちろん可能ですが、せっかく油分を含んでいる箒なので、油分を活かして室内で使用し、ワックスと異なる天然のツヤ感を味わってみることをおすすめしています。
Q3 長柄箒は長い/重いですか。
棕櫚箒の長柄箒は全長125cm、江戸箒の長柄箒は全長135~140cmで、小柄な女性であっても扱いやすい長さといえます。また、重さは棕櫚箒の長柄箒で390g~480g、江戸箒の長柄箒で約490~580gなのでどなたでも簡単に扱うことができます。また、長柄箒は両手に持って使うため、長さや重さはさほど気になりません。
Q4 手箒は短い/重いですか。
棕櫚箒の手箒は全長60~75cm、江戸箒の手箒は全長63~80cmです。さっと手に取りやすく使いやすい長さですが、どうしても腰を少し曲げる体勢となるため、長時間や広い部屋の掃き掃除を主に行う方には長柄箒がおすすめです。また棕櫚箒、江戸箒ともに手箒の重さは300g程度です。手軽に扱える重さですが、長柄箒とは異なり片手で使用するため、慣れるまでは重く感じることもあるかもしれません。
長柄箒(125cm)
手箒(75cm)
Q5 箒の毛先が広がってしまったのですが、どうすればいいでしょうか。
棕櫚箒、江戸箒いずれも水に強いため、水分をたっぷり含ませてクセを付け直せば改善します。広がり具合に応じて、穂先を濡らして形を整えてから紐や輪ゴムで止めておくと、より元々の状態に近いところまで戻ります。いずれも濡らすことで品質は落ちないのでご安心ください。
Q6 棕櫚箒からくずが出ます。
棕櫚箒の特徴として、使い始めてしばらくの間は棕櫚の樹脂が落ちていきます。あらかじめ外で樹脂を払い落としてから使用するようにしてください。また、はじめは畳への使用を避け、落ちた樹脂が掃きやすいフローリングで使っていると、2~3週間ほどで棕櫚の繊維のくずは徐々に出なくなっていきます。
Q7 棕櫚箒のタイプのひとつ「鬼毛」とは何ですか。
鬼毛とは、棕櫚の樹皮の中でも特に繊維がまっすぐで太く長い、最も上質な部分から作った棕櫚の繊維のことをいいます。この鬼毛を使った鬼毛箒は、通常の棕櫚箒と比べ、繊維が柔らかいのでよくしなり、掃き心地がよく感じられます。また、鬼毛箒は使い始めの段階でも繊維の粉がほぼ出ないので扱いやすく、繊維自体にツヤがあり通常の棕櫚箒よりも高級感があるなど、より優れた高級品です。
Q8 棕櫚箒の規格「〇〇玉」とは何ですか。
棕櫚箒の横幅を決める玉数のことです。棕櫚箒の穂先は小さな箒をいくつか並べた形をしており、その箒の束それぞれを「玉」と呼びます。この玉の数が多いとそれだけ箒の束の数が多いということなので、箒の横幅は広くなります。長柄箒であれば7玉、手箒であれば5玉が人気でおすすめしていますが、箒で掃く面積はどの程度あれば使いやすいかを考えて使い分けてみてください。また、荒神箒(小箒)は、机の上で使うなら3玉ダルマ中、床やちょっとしたスペースに使うなら3玉ダルマ大、狭い隙間や溝に使うなら4玉がおすすめです。